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学んでいること

みなさん、こんにちは!

B4の須永です。

3月には卒業や配属など小林研究室にも多くの出会いと別れがありました。頼もしい先輩方が居なくなってしまった一方で、元気で明るい3年生が4人配属になりました。

偉大な先輩方が居なくなってしまった寂しさや後輩が出来たことへの責任感など様々な気持ちがありますが、今年はより一層覚悟を持って研究に励もうと思います。

さて、前々回の唐木澤のブログにもあったように小林研究室にはブラックホール班、宇宙論班、メタマテリアル班、数理物理班の4つの班があります。B4以上になると必ずいずれかの班に所属し、先輩方にアドバイスをいただいたり、一緒に議論しながら研究を進めていきます。私は現在ブラックホール班に所属しており、ブラックホールに吸い込まれた光や物質がどのようになっていくのかについて知りたいと思っています。

いきなりですが、みなさんはブラックホールというとどのようなものを思い浮かべますか?私はこの研究室に入るまでブラックホールは物質を無限に吸収し続けるものであると考えていました。実際に去年、一般相対性理論を学びブラックホールは光でさえも脱出できない領域(イベントホライゾン)を持つ天体であることを知りました。しかし、イベントホライゾンの近傍において量子論的な効果を考えてみると、光でさえも脱出できないはずのブラックホールから粒子が放出するということが導かれました。それによってブラックホールの質量はだんだん小さくなっていきます。これを提案した物理学者の名前にちなんで『ホーキング放射』と言います。

ホーキング放射の導出法についてはたくさんあります。私は現在パリク・ウィルチェックらの導出法について学んでいます。この方法の利点について説明します。先ほども述べたように、ブラックホールの質量はだんだん小さくなっていきます。それに伴ってブラックホール時空も変化していきます。これをバックリアクションと言います(下図を参照)。パリク・ウィルチェックらの方法を用いることでバックリアクションを考慮することができます。

私は現在このホーキング放射についての論文を読んでいる最中です。また、ホーキング放射はブラックホールに量子論を用いることで初めて現れる現象であるということから、量子論(特にトンネル効果)についても学んでいます。

ブラックホールの内部を知るまではまだまだ長い道のりがありますが、日々勉強していきたいと思います。

それでは最後になりますが、明日からの10連休、そして平成から令和に変わる瞬間を楽しくお過ごしください。

最後までお読みいただきありがとうございました。次回もお楽しみに!


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